リピタス LINEで相談

⚖️ このページは法律事務所シリーズ『弁護士事務所の相談予約ガイド』の関連記事です。

WHAT HAPPENS FIRST

即独でいちばん最初に足りなくなるもの

即独とは、司法修習を終えたあと事務所に所属せず、そのまま自分の事務所を構えることを指します。 分野を選べる、方針を自分で決められる、収入の上限が自分次第——選ぶ理由は明確です。 一方で、事務所に入れば自然に回ってきたものが、すべて手に入らないところから始まります。

そのうち最も切実なのが、相談が来る経路です。実務の型は事件をこなせば身につきますし、 分からないことは同期にも先輩にも聞けます。ところが「そもそも相談が来ない」という状態だけは、頑張りでは埋められません。

即独1年目に起きやすいこと

時間はいくらでもあるのに、相談が入る日は限られている

国選や法テラス、同期からの紹介で回る時期もあります。ただ、それだけだと件数も分野も自分では選べません。

だから最初にやるべきなのは、営業の努力を増やすことではなく、 相談したい人が自分にたどり着ける状態を、先につくっておくことです。

FOUR GAPS

看板がない状態で、何が起きるか

実力の問題ではなく、構造の問題として起きます。

01

「〇〇法律事務所」で検索されない

所属事務所であれば、事務所名の知名度がそのまま信用になります。即独ではそれがゼロから始まります。相談者は事務所名ではなく「地域名+悩み」で検索します。そこに出られるかどうかが、実質的な看板の代わりになります。

02

紹介の連鎖が、まだ始まっていない

紹介は最も質の高い経路ですが、1件目の依頼者がいなければ2件目の紹介も生まれません。紹介が回り出すまでの数か月をどう埋めるかが、即独の設計そのものです。

03

電話に出られない時間が多い

一人事務所は、期日に出れば電話に出られません。相談者は留守番電話に用件を残さず、次の事務所へ移ります。取り逃しは記録にも残らないため、起きていること自体に気づけません。

04

判断材料が、相談者の側にない

経験年数も所属実績もまだ語れない段階では、相談者は何を見て選べばよいのか分かりません。扱う分野、相談の流れ、費用の目安。この3つが書かれているだけで、選ぶ理由になります。

COMMON GROUND

軌道に乗せた人が、最初にやっていること

派手な施策ではなく、地味な6つです。

🎯

分野を、絞って掲げる

「なんでも相談できます」は、誰にも刺さりません。最初は2〜3分野に絞り、その分野の相談者が読んで分かる言葉で書く。幅を広げるのは、依頼が回り出してからでも遅くありません。

💰

固定費を、限界まで軽くする

自宅兼事務所やシェアオフィスから始め、月々の支出を小さくしておく。固定費が軽いほど、依頼を選ぶ余裕が生まれます。受けたくない事件を金銭的理由で受ける状態は、長続きしません。

🌐

早い段階で、自分のページを持つ

名刺とプロフィールだけでは、検索から見つけてもらえません。分野・流れ・費用が書かれた自分のページは、営業していない時間も働き続けます。

相談の受付を、時間で閉じない

法律の悩みは、夜と休日に深まります。受付が開いていない時間帯こそ検索されているという前提で、受け皿を用意しておく。

📝

初回相談の型を、先につくる

聞くことを決めておくと、相談の質が安定します。事前に状況を書いてもらえれば、初回の面談から中身に入れます。

🔁

終わった依頼者と、切れない

解決後の関係が、次の相談と紹介を生みます。連絡先と経緯が残っていれば、数年後の再相談にもすぐ応じられます。

YOUR OWN PAGE

ホームページに、いくらかけるべきか

結論から言えば、開業時にかける金額ではありません。

士業向けのホームページ制作は、数十万円から百万円を超えるものまで幅があります。ただ即独の段階で重要なのは、 見た目の完成度よりも「相談者が知りたいことが書いてあるか」と「あとから直せるか」の2点です。

開業直後は、扱う分野も料金表も、実際の相談を受けながら変わっていきます。 作った瞬間が完成形で、直すたびに費用がかかる作り方は、この時期といちばん相性が悪い。 初期に大きく払うより、月々の負担を軽くして更新し続けられる形のほうが、結果的に成果が出ます。

観点一括制作型月額(サブスク)型
開業時の支出まとまった初期費用が必要初期を抑えて始められる
分野・料金の変更都度、追加費用になりやすい運用の範囲で直せる
相談導線の追加改修扱いになることが多い運用しながら足せる
向いている段階方針が固まった事務所開業直後・方針が動く時期

最低限、載せておきたい5つ

  • 扱う分野(絞ったうえで、具体的な事例の言葉で)
  • 相談から解決までの流れ(何回会うのか、どれくらいかかるのか)
  • 費用の考え方(金額を出せない分野でも、決まり方は書ける)
  • 顔と経歴(写真の有無で、問い合わせの数は変わります)
  • 相談の入口(電話だけでなく、書いて送れる手段も)

なお、ホームページの記載は日本弁護士連合会および所属弁護士会の業務広告に関する規程の対象です。実績や比較の書き方には制限があるため、掲載内容は各規程を確認のうえご判断ください。

ALWAYS OPEN

相談が動くのは、事務所が閉まっている時間

一人だからこそ、受付は人に依存させないほうがいい。

解雇された日の夜、督促状が届いた休日、離婚を決めた明け方。法律の悩みが最も強くなるのは、 平日9時から17時ではありません。その時間に「今すぐ相談したい」と思った人が取れる行動は、検索だけです。

そこで電話番号しか置かれていなければ、相談者は翌朝を待つことになります。そして翌朝には、 気持ちが落ち着いてしまうか、先に開いていた別の事務所に予約が入っています。 即独の段階で持つべきなのは、営業時間の外でも相談を受け止められる仕組みです。

日程調整の往復を、なくす

「いつがご都合よろしいですか」「では来週は」——このやり取りだけで数日が消えます。空いている枠を見せて、その場で選んでもらう形にすれば、相談の熱があるうちに面談日が決まります。

書いて送れる入口を、電話の横に置く

家族に聞かれたくない相談ほど、電話は選ばれません。フォームやLINEなど、声を出さずに送れる手段があるだけで、届く相談の幅が変わります。

事前に、最低限の状況を聞いておく

分野・相手方の有無・時期。この3つが先に分かっていれば、利益相反の確認も面談の準備も先にできます。初回の30分を、聞き取りではなく見立てに使えます。

前日のリマインドを、自動で送る

無料相談は、無断キャンセルが起きやすい入口です。一人事務所では、空振りの1枠がそのまま損失になります。前日の一通で、来訪率は目に見えて変わります。

受けた相談を、記録として残す

誰から、どの分野で、いつ相談があったか。これが残っていれば、再相談も紹介も、記憶ではなく記録から動かせます。

私たちが提供している予約・顧客管理システム(リピタス/RepiTas)は、ホームページに相談予約の枠を組み込み、 受付・リマインド・相談履歴の管理までを一人事務所でも回せる形にまとめたものです。面談種別ごとに枠を分けたり、予約前に聞く項目を設定したりもできます。

※ 予約時に取得する情報の範囲や、相談内容の保存方法は、守秘義務と個人情報の取り扱い方針に沿って設計してください。

開業時の相談導線を相談する

ORDER OF WORK

何から手をつけるか、順番の話

全部やろうとすると、どれも中途半端になります。

01

開業から1か月

扱う分野を2〜3に絞り、自分のページを公開する。完璧を目指さず、分野・流れ・費用・連絡先を書いて出すところまで。

02

1〜3か月

相談の入口を電話以外にも用意する。地図サービスへの登録と、予約枠の設定。まずは「時間外に届く相談を、取りこぼさない状態」をつくる。

03

3〜6か月

受けた相談から、よく聞かれる質問を拾ってページを増やす。分野ごとの説明が増えるほど、検索から見つかる面が広がります。

04

6か月以降

終わった依頼者との関係を、記録として整える。再相談・紹介が回り始めるのは、たいていこの時期からです。

⚠️ 集客より先に、受任の可否を判断できる体制を

相談が届き始めると、利益相反の確認、受任できない分野の見極め、他の専門家への引き継ぎといった判断が日常的に発生します。入口を広げる前に、断る基準と確認の手順を先に決めておくほうが、結果的に消耗しません。

FAQ

即独の準備でよくある質問

Q. 開業してすぐにホームページは必要ですか?
早いほうが有利です。公開してから検索で見つかるようになるまでには時間がかかるため、相談が来てから作り始めると、その分だけ空白の期間が延びます。完璧でなくてよいので、分野・流れ・費用・連絡先を書いて先に出しておくことをおすすめします。
Q. 費用をかけずに集客する方法はありますか?
無料でできるのは、地図サービスへの登録、自分のページを継続して増やすこと、士業間のつながりを広げることです。いずれも効果が出るまで時間がかかるため、開業前から始めておくのが現実的です。
Q. 予約システムまで最初から入れる必要がありますか?
件数が少ないうちは、日程調整もメールで足ります。ただし期日で外出が増えると、電話に出られない時間が一気に増えます。外に出る仕事が増えてきたら、受付を人に依存させない形へ切り替える時期だと考えてください。
Q. 無料相談は設けるべきですか?
入口としては有効ですが、無断キャンセルが増えやすい入口でもあります。設ける場合は、時間を区切る・事前に状況を書いてもらう・前日にリマインドを送る、の3点をセットにしてください。
Q. 分野を絞ると、依頼を逃しませんか?
絞るのは掲げ方であって、受任範囲ではありません。相談者は「自分の悩みを扱っている事務所か」を見て選ぶため、掲げ方が具体的なほど届きます。範囲外の相談が来たら、そのとき判断すれば足ります。
Q. ホームページに実績を書いてもよいですか?
弁護士の業務広告は、日本弁護士連合会および所属弁護士会の規程による制限があります。事件の内容や結果の書き方、比較・優位性の表現には注意が必要です。掲載前に各規程をご確認ください。

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