リピタス LINEで相談

INTRO

「また来ます」と言った人の、その後に何が起きているか

嘘をついているわけではありません。本当にまた行くつもりでいます。

お店を出るときの「また来ますね」は、多くの場合が本心です。問題は、その気持ちが行動に変わるまでのあいだに、いくつもの小さな引っかかりが挟まることです。

とくに10代から30代のお客様は、電話をかけるという行為そのものに心理的なコストを感じる傾向がはっきりしています。相手が出るまで待つ、いま何時なら迷惑でないかを考える、名乗って要件を伝える、希望日を口頭で調整する。文字でのやり取りに慣れているほど、この一連が重く感じられます。

これは礼儀の問題でも、コミュニケーション能力の問題でもありません。同じ用件をもっと軽い手段で済ませられる環境で育った、というだけの話です。飲食の注文も、荷物の再配達も、役所の手続きも、画面で完結するようになりました。その中で、お店の予約だけが電話を求めていると、そこが唯一の面倒な工程になります。

面倒な工程は、後回しにされます。後回しにされたものは、そのうち忘れられます。忘れられているあいだに、SNSで別のお店が目に入ります。リピートが途切れる典型的な流れは、たいていこの形です。この記事は、その「後回しにされる数日」をどう縮めるかという話です。

PROCESS

再来店までの5段階と、それぞれで落ちる場所

どの段階で止まっているかで、打つ手がまったく変わります。

また行きたいと思う

ここは接客と品質の勝負です。ここで落ちているなら予約の話ではありません。

そろそろ行こうと思い出す

落ちる: きっかけが無い

前回から時間が空くほど、思い出すきっかけが要ります。何もしなければ、思い出さないまま過ぎます。

空いている日を確かめようとする

落ちる: 時間が合わない

電話は営業時間内にしかかけられません。思い立つのは夜や移動中なので、この時点でずれます。

実際に連絡する

落ちる: ためらいが生じる

電話をかける前の一呼吸。ここで「明日でいいか」となり、その明日が来ません。

日時が決まる

決まってしまえば、あとは行くだけです。ここまで来た人の来店率は高い。

注目したいのは、②③④の3つが、いずれも「気持ち」ではなく「手順」の問題だということです。手順の問題は、仕組みで軽くできます。逆に言えば、①で落ちている店がいくら予約手段を増やしても、リピートは戻りません。まず自店がどこで落ちているのかを見極めてください。

WHY LINE

②③④に、LINE予約がなぜ効くのか

「若い人はLINEを使うから」という話ではありません。構造の話です。

🔔

思い出すきっかけを、こちらから作れる

来店から一定期間が過ぎた方へ案内を送れます。押し売りではなく「そろそろの時期ですね」という一言で、②の段階を突破できます。

🌙

深夜でも予約が完結する

思い立つのは、たいてい夜です。営業時間に縛られずに空きを見て押さえられることが、③の解消そのものです。

💬

名乗らずに済む

LINEなら誰からの予約かが最初から分かるので、名乗る手間も、聞き返される気まずさもありません。④のためらいが、ここでかなり消えます。

📂

アプリを増やさなくていい

新しいアプリのインストールも、会員登録も要りません。すでに毎日開いている画面の中で完結することの軽さは、想像以上に効きます。

🔁

次回もそこから予約できる

一度LINEでつながれば、2回目以降は履歴をたどるだけです。回数を重ねるほど、予約にかかる手間が減っていきます。

📝

やり取りが残る

言った言わないが起きません。前回の内容を店側も本人も見返せるため、「前回と同じで」が成立しやすくなります。

GENERATION

同じ「若年層」でも、動き方は違う

ひとくくりにすると、案内の出し方を間違えます。

年代 来店を決めるとき リピートが途切れる理由 効きやすい打ち手
10代 SNSで見た印象と、友人からの評判。価格の影響が大きい 予算の都合と、生活の変化(進学・部活・引越し) 友人紹介の入口をLINEに置く/学生向けの時間帯を用意
20代 検索とSNSの併用。指名でお店を選び始める 引越し・転職などの環境変化と、単純な予約の後回し 来店周期に合わせた案内/夜間の予約受付
30代 時間の都合が最優先。決まった店に固定したい 仕事と家庭で予定が読めず、予約のタイミングを逃す 次回予約の提案/空き枠が見える予約画面

30代は「電話が苦手」というより「電話をかける時間がない」層です。同じLINE予約でも、10代には気軽さが、30代には時間の自由が刺さります。訴求の言葉を変える価値はあります。

OPERATION

友だちが増えただけでは、リピートは増えません

追加してもらったあとに、何をするかがすべてです。

1

会計時に、その場で追加してもらう

後日QRを渡しても、まず追加されません。会計の待ち時間に、店側から声をかけてその場で完了させるのが、いちばん確実です。

2

追加直後に、予約の入口を見せる

追加した瞬間のメッセージに「次のご予約はこちら」を置きます。友だち追加と予約が別物になっていると、次の来店時にまた電話に戻ります。

3

一斉配信ばかり送らない

セールやキャンペーンの連投は、ブロックの最大の理由です。全員に送るものは月に数回まで、と決めておくくらいでちょうどよいと思います。

4

来店周期に合わせて個別に送る

前回から◯週間経った方だけに送る。全体配信よりはるかに反応が良く、受け取る側にも不快感がありません。

5

予約の変更・キャンセルも同じ場所でできるようにする

変更だけ電話に戻ると、そこで面倒さが復活します。キャンセルしにくい仕組みは、無断キャンセルを増やすだけです。

6

来なくなった方を、把握できる状態にしておく

3か月来ていない方が誰か分からなければ、声のかけようがありません。予約と顧客情報がつながっていることの価値は、ここに出ます。

HONEST

LINE予約にすれば、リピート率が上がるわけではない

期待の置きどころを、先に合わせておきたい部分です。

🚫

来る理由が無い人は、やはり来ない

予約を軽くできるのは、迷っている人の背中を押すところまでです。行きたいと思われていない店を、仕組みが救うことはありません。

🚫

電話を完全になくすと、別の層を失う

40代以上や、複雑な相談をしたい方には電話のほうが早い場面があります。LINEに一本化するのではなく、入口を増やすと考えたほうが安全です。

🚫

配信しすぎればブロックされる

せっかくつながった経路を、こちらから断ち切ることになります。ブロック率は、配信頻度とほぼ比例して上がります。

🚫

手間はゼロにならない

予約が入る経路が増えれば、確認する場所も増えます。店の台帳と一本化されていないと、かえって管理が煩雑になることもあります。

とくに最後の1つは見落とされがちです。LINEからの予約が、店の予約台帳と同じ場所に入るかどうか。ここが分かれていると、二重に確認する手間が生まれます。導入を検討するときは、この一点を最初に確かめてください。

FAQ

よくあるご質問

Q. LINE公式アカウントを持っていれば、予約もできますか?
公式アカウント単体では、メッセージのやり取りと簡単な配信が中心です。空き枠を見せて日時を押さえるところまでを自動で行うには、予約の仕組みを組み合わせる必要があります。トーク上で日程を調整するだけなら公式アカウントで足りますが、その場合は結局スタッフが台帳を確認して返信する手間が残ります。
Q. 既存のお客様に、どうやって切り替えてもらえばいいですか?
一斉に切り替えようとせず、来店のたびに1人ずつ案内するのが結局は早道です。会計時に「次回からこちらでも取れます」と伝えて、その場で追加してもらう。半年ほどで、来店頻度の高い方はほぼ移行します。
Q. 予約サイト(ポータル)経由の予約とは、どう使い分けますか?
新規はポータル、2回目以降は自店のLINEへ、という整理が一般的です。ポータルは新しいお客様と出会う場所としては強力ですが、リピートまで手数料を払い続ける必要はありません。初回来店時に、次回の予約経路を伝えられるかが分かれ目になります。
Q. 10代のお客様は、保護者の同意が必要な場合がありますか?
業種と施術内容によります。未成年の来店に同意を求める運用をしている店であれば、予約の時点でその旨を案内できる形にしておくと、当日のやり取りがスムーズです。予約フォームに確認項目を置くこともできます。
Q. ブロックされたかどうかは分かりますか?
個別に「この人にブロックされた」と表示される仕組みではありませんが、配信の到達数から全体の傾向は把握できます。急に数字が落ちたときは、直前の配信内容を見直す合図だと考えてください。
Q. リピート率は、どう測ればいいですか?
まず「何日以内の再来を1回とするか」を決めてください。美容室なら2〜3か月、飲食なら1か月といったように、業種で妥当な期間が違います。期間を決めずに測ると、施策の効果があったのかどうかを判断できません。

RELATED ARTICLES

あわせて読みたい記事

リピートと予約導線の話を、別の角度から掘り下げています。

LINEでリピート施策を相談