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BASIC

まず押さえる、3つの前提

ここを誤解したまま物件を探すと、時間と費用が無駄になります。

届出ではなく「許可」である

たばこ事業法に基づき、製造たばこの小売販売を行うには財務大臣の許可が必要です。開業届を出せば始められる商売ではありません。無許可での販売は法令違反にあたります。

申請しても、下りないことがある

許可には複数の基準が設けられており、そのいずれかを満たさない場合には許可されません。とくに既存の販売店との距離に関する基準が、実務上の大きな関門になります。

場所が決まらないと、判断できない

距離基準は予定営業所の位置に対して判断されます。つまり物件の候補がなければ、可否の見通しも立ちません。ただし契約前に確認しないと、契約後に許可が下りないという事態になります。

この記事は一般的な整理です

要件・基準・様式・処理期間は制度改正や運用によって変わります。実際の手続きは、所轄の財務局・財務事務所および行政書士等の専門家に必ずご確認ください。

TYPE

許可の区分を知っておく

販売の形態によって、要件が変わります。

🏪

一般の小売販売業

店舗を構えて不特定多数に販売する、最も一般的な形態です。距離基準や、店舗の設備に関する要件が問われます。コンビニや商店での販売がこれにあたります。

🏢

特定の施設内での販売

ホテル・旅館・事業所・病院など、閉鎖的な施設の中でその利用者に販売する形態です。一般の形態とは要件の考え方が異なります。

🚚

出張して販売する形態

祭事や興行など、特定の場所へ出張して臨時に販売する形態です。期間や場所が限定されます。

🎰

自動販売機による販売

成人識別の仕組みなど、機器に関する要件が加わります。設置場所についても条件があります。

FLOW

検討から許可までの流れ

順番を守らないと、手戻りが大きくなります。

01

① 販売の形態を決める

店舗販売か、施設内か、自動販売機か。形態によって要件も申請区分も変わります。ここが決まらないと、次に進めません。

02

② 所轄の財務局・財務事務所へ事前に相談する

物件を契約する前に相談してください。予定している場所でおおよそ可能性があるのか、どんな書類が必要かを事前に確認できます。この一手間が、最も大きな無駄を防ぎます。

03

③ 物件を確保する(契約のタイミングに注意)

距離基準は予定営業所の位置で判断されるため、場所が特定できないと申請できません。一方で契約後に許可が下りないリスクもあります。契約条件の交渉を含めて慎重に進めてください。

04

④ 必要書類を揃えて申請する

申請書のほか、営業所の位置や状況を示す書類、申請者に関する書類などが必要になります。様式と添付書類は所轄で確認してください。

05

⑤ 審査を受ける

実地の確認が行われる場合があります。申請時の内容と実際の状況が一致していることが前提です。

06

⑥ 許可後、販売を開始する

許可を受けてはじめて販売できます。あわせて、たばこの仕入れ経路(卸売販売業者との取引)も確保しておく必要があります。

CHECK

審査で見られる観点

事前に自分で確認できる項目もあります。

既存店との距離 予定営業所の周辺に、既に小売販売業者がいないか。地域の区分によって必要な距離が異なります。実務上、最も多く問題になる項目です。
予定営業所の位置と環境 不適当な場所でないかが確認されます。学校や病院などとの関係が問われる場合もあります。
営業所の設備 販売に必要な設備が整っているか。店舗の形態が、申請した区分と合っているか。
申請者の適格性 法令上、許可を受けられない事由に該当しないこと。過去の処分歴なども確認の対象になります。
取扱いの見込み 一定の販売数量が見込めるかどうかが考慮される場合があります。

📌 まず所轄に相談する、が最短ルート

距離基準の判断は、地図を見ただけでは正確に行えません。物件を契約する前に、所轄の財務局・財務事務所へ相談することが、結果的に最も時間と費用を節約します。行政書士に依頼するという選択肢もあります。

AFTER

許可を取ったあとに必要なこと

販売開始が、準備の終わりではありません。

01

仕入れの経路を確保する

卸売販売業者との取引が必要になります。許可があっても、商品が入らなければ販売できません。取引条件や配送の頻度も、開業前に確認しておくべき項目です。

02

成人識別の対応を整える

未成年者への販売防止は法令上の義務です。年齢確認の方法、店頭での掲示、従業員への周知を徹底する必要があります。

03

たばこ税・価格の取り扱いを理解する

たばこには特有の税制があり、価格改定も定期的に行われます。価格改定時の在庫の扱いは、経営に直接影響する部分です。

04

変更が生じたら届け出る

営業所の移転、名義の変更、廃業。いずれも所定の手続きが必要になります。放置すると許可に影響することがあります。

REAL

開業を検討する前に、考えておきたいこと

許可が取れても、続けられるとは限りません。

たばこ単体の利益率は高くない

販売価格に占める税の割合が大きく、小売の取り分は限られます。たばこだけで成立させるのは容易ではありません。

喫煙率の動向を踏まえる

長期的な傾向として、紙巻きたばこの需要環境は変化しています。加熱式など商品構成の変化も含めて、需要を見立てる必要があります。

併売する商品を先に考える

飲料、日用品、軽食など。たばこを来店のきっかけとして、他の商品で利益を出すという設計が一般的です。

立地の条件がすべてに近い

通勤経路、駅前、オフィス街。距離基準をクリアできる場所と、売れる場所が一致するとは限りません。ここが最も難しい部分です。

⚠️ 制度に関する記述は必ず最新情報をご確認ください

たばこ事業法および関連する制度の要件・基準・手続きは、改正や運用の変更により変わることがあります。この記事は一般的な流れの整理であり、実際の判断は所轄の財務局・財務事務所、および行政書士等の専門家にご確認ください。

FAQ

たばこ小売販売業の開業についてよくある質問

Q. たばこは誰でも販売できますか?
できません。たばこ事業法に基づき、製造たばこの小売販売を行うには財務大臣の許可が必要です。無許可での販売は法令違反となります。
Q. 許可は申請すれば必ず下りますか?
下りるとは限りません。予定営業所の位置、既存の小売販売業者との距離、営業所の設備、申請者の適格性など、複数の基準に照らして審査されます。
Q. 距離基準とはどういうものですか?
既存の小売販売業者の営業所からの距離について基準が設けられており、地域の区分(繁華街・市街地・住宅地など)によって必要な距離が異なります。具体的な数値や区分の考え方は必ず所轄にご確認ください。
Q. 許可の種類はいくつありますか?
一般的な店舗で販売する形態のほか、閉鎖的な施設内で販売する形態、出張して販売する形態、自動販売機による販売など、区分が設けられています。それぞれ要件が異なります。
Q. 申請はどこに行いますか?
所轄の財務局・財務事務所が窓口となります。申請書類の様式や添付書類も指定されているため、事前に相談したうえで準備するのが確実です。
Q. 許可までどれくらいかかりますか?
審査には一定の期間を要します。物件の契約時期と重なるため、逆算して早めに動く必要があります。標準的な処理期間は所轄にご確認ください。

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