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INTRO

売っているのは商品ではなく、ピットの時間です

給油の粗利が薄くなるなか、収益の柱として整備・車検・タイヤ・オイル・コーティングといった作業の比重が上がっています。 そして作業の売上は、ピットの数 × 稼働時間 × 単価で決まります。ピットは増やせません。営業時間も大きくは変えられません。 動かせるのは、その時間がどれだけ埋まっているかだけです。

にもかかわらず、多くの店で作業の受け方は「来た人から順に」のままです。結果として、平日の昼はリフトが空き、 土曜の午前と冬タイヤの入れ替え時期には受けきれない。断った作業は、そのまま他店の売上になっています。

この記事の焦点

「予約システムを入れましょう」という話ではなく、ピットの埋まり方をどう設計するかという話をします。 枠の作り方、作業時間の見積もり方、繁忙期の受け方、そして一度来た車をどう呼び戻すか。順番に見ていきます。

BENEFITS

作業予約を入れると、6つのことが変わります

どれも、日々の現場で起きている損失に直結しています。

📅

断っていた作業を、翌日以降に回せる

いまは「本日は満車です」で終わっている場面が、「では明後日の10時はいかがですか」に変わります。その場で他店に流れていた売上が、自店の枠に載る。これが最も大きな変化です。断り方を、予約に変換するだけで数字が動きます。

待ち時間のクレームが減る

予約制の枠を用意すると、その時間に来たお客様は待たずに作業に入れます。待ち時間の不満は、作業の質とは関係なく評価を下げます。口コミの内容が変わることで、新規の来店にも効いてきます。

👷

人員配置が事前に組める

明日の作業内容と台数が前日に分かっていれば、シフトも部材の準備も先に決められます。「来てみないと分からない」状態では、常に多めの人を置くか、足りずに回らないかの二択です。予定が読めることは、そのまま人件費の最適化になります。

📦

部材の欠品と過剰在庫が減る

予約時にタイヤのサイズやオイルの種類まで聞いておけば、当日までに用意できます。「在庫がないので取り寄せます」で失注する場面が減り、逆に売れない在庫を抱える必要もなくなります。

🔁

次回の作業を、こちらから案内できる

オイル交換から◯か月、車検の◯か月前、タイヤの季節。作業の記録が残っていれば、次に必要になる時期を店側から知らせられます。これが、作業予約の一番の収益効果です。来店を待つのではなく、呼ぶ。

🌙

営業時間外の申し込みを受けられる

仕事帰りに「そういえばオイル交換」と思い出しても、その時間に電話はつながりません。24時間受け付けられる入口があるだけで、思い出した瞬間を予約に変えられます。翌朝には予定表に載っている状態になります。

SLOT DESIGN

枠の作り方が、すべてを決めます

この業種の予約設計は、他業種より一段複雑です。理由も含めて説明します。

01

ピットごとに枠を分ける

店全体で「1時間に2台」と決めてしまうと、リフトが必要な作業と、そうでない作業の区別がつきません。ピット・リフト単位でカレンダーを分け、その設備が使える作業だけを割り当てられる形にします。2柱リフトが1基、ピットが2つ、という構成なら、カレンダーも3本必要です。

設定のポイント

ピット単位で予約を管理する

02

作業ごとに、必要な時間を持たせる

オイル交換とタイヤ4本交換と車検では、押さえるべき時間がまったく違います。お客様がメニューを選んだ時点で、その作業に必要な時間分だけ枠が確保される仕組みが必要です。一律30分刻みにすると、長い作業のときに次の予約と衝突します。

設定のポイント

メニューごとに所要時間を設定する

03

車種・サイズで時間を変える

同じ「タイヤ交換」でも、軽自動車とSUVでは手間が違います。車種区分やタイヤサイズを予約時に選んでもらい、区分によって所要時間を変えられると、予定のずれが減ります。これを人の勘で調整している間は、現場の負荷が読めません。

設定のポイント

車種区分を予約項目に入れる

04

整備士のスキルを枠に反映する

車検や特定の整備は、資格や経験のあるスタッフでないと対応できません。誰が出勤しているかで受けられる作業が変わるなら、スタッフのシフトと連動した枠にする必要があります。「予約は取れたが担当できる人がいない」は、最も避けたい事故です。

設定のポイント

スタッフのシフトと連動させる

05

飛び込みの余白を、意図的に残す

給油ついでの「ちょっと見て」に応えられるのが、この業態の強みでもあります。全部を予約で埋めず、時間帯ごとに飛び込み用の余白を確保しておく。予約8割・飛び込み2割、といった配分をあらかじめ決めておくと、現場が混乱しません。

設定のポイント

予約枠と飛び込み枠の比率を決める

06

繁忙期は、枠の刻みを変える

タイヤの入れ替え時期は、1台あたりの単価が読める代わりに台数が集中します。この時期だけ枠を細かくして回転を上げる、あるいは事前受付を早めに開ける、といった季節ごとの運用ができると、機会損失が減ります。年間で同じ設定を使い続ける必要はありません。

設定のポイント

季節ごとに枠設定を切り替える

PEAK SEASON

タイヤ入れ替えの山を、どう崩すか

この時期の受け方を変えるだけで、年間の売上が変わります。

時期起きていること予約でやること
ピーク1か月前まだ動きがない昨年の作業履歴から、早期予約を案内
ピーク2週前問い合わせが増え始める平日枠に誘導する特典を付ける
ピーク当週待ち時間が読めず、断りが出る枠を細かくし、飛び込み枠を絞る
ピーク直後急に静かになる保管サービス・次回の案内を出す
📢

早期予約を、こちらから声をかける

去年タイヤを交換した車のデータがあれば、今年も同じ時期に必要になります。ピークの1か月前に「今年もそろそろですね」と案内を送り、空いている平日に誘導する。これができると、山の高さが下がり、谷が埋まります。

💰

平日・時間帯で差をつける

混む土日の枠と、空いている平日午前の枠を同じ条件で売る必要はありません。平日限定の割引や特典を用意すると、動ける人は動きます。特に高齢のお客様や自営業の方は、平日のほうが都合が良いことも多い。

📋

必要な情報を、予約時に取る

車種、タイヤサイズ、持ち込みか購入か、ホイール付きか。当日にヒアリングしていると、その分ピットが止まります。事前に分かっていれば、作業開始までの時間を大きく短縮できます。

🏷️

保管サービスへつなげる

タイヤの保管を預かるサービスは、季節ごとの来店が確定するという意味で、予約と非常に相性が良い。「次回の入れ替えもこちらで」という関係が自動的にできます。作業予約の仕組みがあれば、預かり中の顧客への一斉案内も簡単になります。

RETENTION

車には、次に必要な作業が決まっています

この業種は、再来の時期が予測できる数少ない業態です。使わない手はありません。

美容室やクリニックと違い、車の整備には「走行距離」「経過月数」「法定の期限」という客観的な次回タイミングがあります。 オイル交換から半年、車検の満了日、タイヤの季節、バッテリーの寿命。これらは、店側が計算できる情報です。 お客様が思い出すのを待つのではなく、必要な時期に案内を出す。それだけで来店の回数が変わります。

🛢

オイル交換

前回から一定期間が経った車に案内を出します。「前回は◯月◯日でした」と具体的に書くと、放置していた自覚が生まれて反応が上がります。そのまま予約画面に進める導線を付けておくのが要点です。

🔍

車検

満了日の3か月前・2か月前・1か月前と、段階的に案内します。ディーラーや他社より先に声をかけることが、そのまま受注率になります。期限が決まっている分、案内のタイミングを外すと丸ごと取り逃します。

🛞

タイヤ交換

季節の入れ替えに加え、購入からの経過年数でも案内できます。保管を預かっている車には、その旨も添えて連絡する。「預かっているタイヤの装着時期です」という案内は、ほぼ確実に来店につながります。

🔋

バッテリー・消耗品

点検時の記録があれば、交換時期の目安を伝えられます。「そろそろ弱っています」を口頭で伝えるだけで終わらせず、記録に残して後日案内する。その場では決めなかった人が、後から戻ってきます。

コーティング・洗車

施工からの経過期間でメンテナンスの案内を出します。単価が高く、繰り返しの需要がある領域なので、記録と案内の効果が大きい。効果が薄れる時期を伝えられるのは、施工した店だけです。

前提になるのは、車ごとの記録

この案内が成り立つのは、「どの車に、いつ、何をしたか」が残っている場合だけです。 手書きの伝票が箱に入っているだけでは、時期が来た車を抽出できません。予約と作業履歴が同じ場所に貯まっていることが、再来施策の土台になります。 ナンバー・車種・走行距離・実施内容を、作業のたびに記録として残す運用にしてください。

SYSTEM

一般的な予約サービスでは、収まらないことがあります

ここまで見てきたとおり、この業種の予約は「ピット」「作業時間」「車種」「整備士の資格」という複数の条件が絡みます。 美容室やレストラン向けに作られた予約サービスをそのまま使うと、どこかで無理が出て、結局その部分だけ紙とホワイトボードに戻ることになります。

当社の予約・顧客管理システム「リピタス(RepiTas)」は、Web予約とLINE予約、自動確認、前日リマインド、 顧客ごとの履歴管理を標準で備えています。加えて自社開発のため、ピット単位の枠管理、車種区分による所要時間の変更、 車両情報(ナンバー・車種・走行距離)の記録、次回作業時期の自動抽出といった、この業種に必要な作り込みをご相談いただけます。 ※内容により別途費用と期間が必要です。

料金は月額11,000円〜、初期費用0円〜。まずは「タイヤ交換だけ予約制にする」といった一部のメニューから始めて、 現場が慣れてから範囲を広げる、という導入の仕方もできます。複数店舗をまとめて管理したい場合もご相談ください。

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FAQ

作業予約について、よくある質問

Q. 飛び込みのお客様を断ることになりませんか?
全部の時間を予約で埋める必要はありません。時間帯ごとに飛び込み用の余白を残す設定にできます。「予約8割・飛び込み2割」といった配分を決めておけば、予約のお客様を待たせず、飛び込みにも応えられます。給油ついでの相談に対応できることは、この業態の強みなので、そこを潰さない設計にするのが前提です。
Q. 作業時間が読めないので、予約を受けにくいのですが。
だからこそ、メニューごとに所要時間を設定する形が効きます。加えて、車種区分やタイヤサイズを予約時に選んでもらえば、精度が上がります。それでも想定を超える作業が出た場合に備えて、枠と枠の間に余裕を持たせる、当日の後半に調整用の余白を置く、といった運用で吸収するのが現実的です。
Q. 高齢のお客様が多く、ネット予約は難しいのでは?
全員をネット予約に移す必要はありません。電話で受けた内容をスタッフが管理画面に入力すれば、Web経由の予約と同じ台帳で管理できます。目的は電話をなくすことではなく、作業の予定を一元的に把握し、断らずに済む状態を作ることです。実際には、家族が代わりに予約するケースも少なくありません。
Q. 車検の予約にも使えますか?
使えます。ただし、車検は作業時間が長く、資格を持つスタッフの配置も必要になるため、通常のメニューとは別の枠として設計するのが一般的です。満了日から逆算した案内を自動で出せるようにしておくと、他社に先んじて声をかけられます。
Q. 複数店舗をまとめて管理できますか?
店舗ごとにピットや営業時間が違っても、まとめて管理する形は作れます。本部から各店の予約状況を見る、店舗をまたいだ顧客情報の扱いを決める、といった要件は店舗数や運営形態によって変わるため、個別にご相談ください。
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