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WHY

OTAは「出会いの場」。関係を続ける場所ではない

初めてのゲストがあなたの宿を見つけるとき、その多くはAirbnbなどの民泊サイトを経由します。世界中の旅行者に物件を見せ、レビューで信頼を担保し、決済まで代行してくれる——新規獲得の仕組みとして、OTAに勝る手段はなかなかありません。ここは素直に頼るべき場所です。

問題はその後です。滞在を気に入って「また泊まりたい」と思ってくれたゲストが、次回も同じOTAから予約すれば、あなたはすでに関係のできている相手との取引にも、初回と同じ手数料を払い続けることになります。 紹介してもらった相手に、紹介料を永久に払い続けるようなものです。だからこそ、「初回はOTA、2回目からは直接予約」という切り替えの導線が、民泊経営の利益構造を静かに変えます。

🔑 このページの前提

切り替え先となる「自前の予約の受け皿」(予約ページ・LINEなど)が必要です。システム選びそのものは別記事『民泊専用の予約システム』で解説しています。このページでは「できた受け皿に、どうやってゲストを導くか」に集中します。

4 TOUCHPOINTS

直接予約の導線を渡せる4つの接点

ポイントは「OTAの画面の外」で案内すること。滞在そのものが最大のチャンスです。

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客室のウェルカムブック・掲示

滞在中、ゲストが必ず目にする場所に「次回の泊まり方」を置いておく。

ハウスマニュアルの最終ページや客室の掲示に、公式予約ページのQRコードとLINEの友だち追加QRを載せます。「次回は公式サイトからの予約で連泊割」など、ゲスト側のメリットを一言添えるのがコツ。押し付けず、選択肢として見せるだけで十分です。

💬

LINE・メッセージアプリの友だち追加

「困ったらここに連絡」の窓口が、そのまま次回の予約窓口になる。

Wi-Fiパスワードやゴミ出し案内をLINEで届ける形にすると、ゲストは滞在の必要から自然に友だち追加します。チェックアウト後もつながりが残るため、後日「また京都に行くならあの宿に聞いてみよう」と思い出したとき、連絡先がスマホの中にある状態を作れます。

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チェックアウト時のひと言

対面の挨拶ができる宿なら、最後の3秒が最強の営業タイミング。

「次はぜひ直接ご連絡ください、いちばん良い条件でご案内します」——この一言に営業臭はありません。滞在に満足したゲストにとって、むしろ嬉しい情報です。無人運営の場合は、チェックアウト確認の自動メッセージに同じ内容を組み込みます。

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SNS・Googleマップ・宿のサイト

OTAの外であなたを見つけた人は、最初から直接予約で受けられる。

宿のInstagramやGoogleビジネスプロフィール、ブログに公式予約ページへのリンクを置きます。リピーターが宿名で検索したとき、OTAの物件ページより先に自分の予約導線へ着地させる。ここが整うと、紹介や口コミ経由の新規まで手数料ゼロで受けられます。

CONDITIONS

そもそも「もう一度泊まりたい」と思われる宿の条件

導線をいくら整えても、滞在体験が平凡ならリピートは生まれません。順番はこちらが先です。

01

「その宿である理由」が1つある

絶景の窓、こだわりの寝具、薪ストーブ、朝の焼きたてパン——何でも構いませんが、写真を撮りたくなり、人に話したくなる要素が1つあると、記憶の中で「あの宿」と固有名詞化されます。設備投資の大小より「語れるかどうか」が基準です。

02

清潔と動線に不満がない

リピートの条件は加点より減点回避です。水回りの清潔さ、鍵の受け渡しのスムーズさ、案内の分かりやすさ。ここに一つでも引っかかりがあると、どれだけ魅力があっても「もう一度」にはつながりません。

03

ホストの気配が心地よく残っている

手書きのウェルカムカード、地元の人しか知らない飲食店の地図、雨の日の傘。「人に大事にされた」という感覚は、建物のグレードとは別の軸で記憶に残ります。無人運営でも、メッセージの文面や置き手紙で気配は出せます。

04

再訪の口実を宿側から用意している

「桜の時期は川沿いが見事です」「冬は蟹が出ます」——季節や地域イベントと結びつけて「次に来る理由」を先に渡しておくと、リピートは偶然ではなく設計になります。この案内を届ける手段としても、LINEのつながりが効いてきます。

HOW TO DESIGN

直接予約への切り替え導線・設計5ステップ

受け皿づくりから効果測定まで。今日から順番に進められます。

01
受け皿を先に作る

案内した先に「すぐ予約できる場所」がある状態にする

導線設計の大前提です。QRを読んだ先が「準備中のページ」や「メールでお問い合わせください」では、せっかくの興味が消えます。空室カレンダーが見えて、その場で予約が確定する自前の予約ページを先に用意してから、案内を始めます。

02
規約に配慮した案内場所を決める

OTAのメッセージ機能で外部誘導しない、が鉄則

多くのOTAは、予約成立前のゲストをプラットフォーム外の取引に誘導する行為を規約で禁じています。守るべき線はシンプルで、OTAのメッセージ画面の中では外部の連絡先や予約URLを送らないこと。一方、実際に宿泊しに来たゲストに客室内の掲示やウェルカムブックで自分の宿の情報を伝えることは、通常の営業活動です。案内は「OTAの画面の外」で行う——これを運用ルールにします。

03
ゲスト側のメリットを設計する

「直接予約したほうが良い理由」を宿側が用意する

ゲストにとってOTAは使い慣れた安心な窓口です。それでも直接予約を選んでもらうには理由が要ります。連泊割・レイトチェックアウト・ウェルカムドリンクなど、手数料が浮く分の一部をゲストに還元する設計なら、宿の手残りとゲストの満足を両立できます。

04
滞在中〜チェックアウトの動線に組み込む

「良い滞在だった」の感情が動いているうちに渡す

ウェルカムブック・LINE登録・チェックアウト時の挨拶やメッセージ——前章の4接点を、実際の滞在の流れの中に配置します。案内は1滞在に2〜3回まで。しつこさはリピート意欲そのものを削るため、「気づけば選べる」くらいの控えめさが結果的に効きます。

05
記録して、育てる

誰が2回目に来たかを追えるようにする

LINEの友だち数、公式ページ経由の予約数、そのうちのリピーター数。この3つを月に1回数えるだけで、導線のどこが機能しているかが見えます。顧客管理システムでゲストごとの宿泊履歴を持てば、「前回は家族4人・川側の部屋」まで踏まえた再訪案内が打てるようになり、リピーターは偶然の産物から資産に変わります。

CAUTIONS

やりすぎると逆効果——4つの注意点

直接予約への切り替えは、焦ると信頼もアカウントも失います。

📜

OTAの規約ラインを越えない

予約成立前のゲストへの外部誘導や、OTAのメッセージ内での連絡先送付は、アカウント停止のリスクがある行為です。新規集客の入口を失っては本末転倒。案内は必ず「実際に滞在したゲストに、OTAの画面の外で」を守ってください。

💸

値引き競争にしない

「直接なら○%引き」を大きくしすぎると、手数料が浮いた意味がなくなり、宿の価格の信頼も崩れます。還元は割引よりも連泊特典・アーリーチェックイン・ドリンクなど、原価の軽い体験価値で設計するのが長続きのコツです。

🕳️

受け皿の完成度を先に上げる

スマホで開きにくい、外国語で読めない、空室が分からない予約ページに誘導すると、「OTAのほうが便利」という体験を自ら証明してしまいます。導線を配る前に、受け皿の使い勝手をゲスト目線で一度通しで確認しましょう。

🌱

新規獲得の手を止めない

リピーター施策は効果が出るまで数ヶ月単位の取り組みです。その間もOTA・SNS・口コミでの新規流入は宿の生命線。直接予約が増えてきてもOTAの露出は維持し、「新規はOTA、再訪は直接」の両輪を崩さないことが安定経営の条件です。

RECEIVER

リピーターの受け皿は、手数料のかからない仕組みで

せっかく直接予約に切り替えてもらっても、受け皿側で成約手数料を取られては意味がありません。 受け皿は「予約手数料なしの定額制」で持つのが、この戦略の締めくくりです。

リピタス(RepiTas)

リピタス(RepiTas)は、LINE予約と顧客管理を一体で提供するサブスク型システムです。月額11,000円〜・初期費用0円〜で、直接予約が何件成立しても手数料ゼロ。 ゲストごとの宿泊履歴も自動で蓄積されます。自社開発のため運用に合わせたカスタマイズや、海外ゲスト向けの多言語予約画面のご相談も可能です。※内容により別途費用と期間が必要です。

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FAQ

リピーターの直接予約化・よくある質問

OTAで直接予約を案内すると規約違反になりませんか?
OTAのメッセージ機能内で外部の連絡先や予約URLを送る行為は、多くのプラットフォームで規約違反とされ、アカウント停止のリスクがあります。一方、実際に宿泊しに来たゲストへ客室内の掲示やウェルカムブックで自分の宿の公式情報を伝えることは通常の営業活動です。「案内はOTAの画面の外で」を徹底すれば、規約に配慮しながらリピーター導線を作れます。
旅行者は同じ土地に何度も来ないのでは?リピーターは本当に生まれますか?
業態と立地によりますが、想像以上に生まれます。ビジネス利用・帰省・推し活・スポーツ観戦など定期的に同じ街を訪れる層に加え、「家族の定宿」として季節ごとに戻る層もいます。またリピーターには本人の再訪だけでなく「友人への紹介」も含まれます。紹介経由の予約を直接受けられる導線があれば、その分も手数料ゼロです。
直接予約の特典はどれくらい付ければよいですか?
OTA手数料として引かれていた割合が原資の目安です。そのすべてを割引にせず、一部をゲスト還元・残りを利益改善に回すのが持続的です。金額の割引よりも、連泊割・レイトチェックアウト・地元品のウェルカムギフトなど、原価が軽く体験価値の高い特典のほうが宿の格を下げずに済みます。
無人運営でチェックアウト時の声かけができません。どうすれば?
自動メッセージで代替できます。チェックアウト完了の確認メッセージに「次回は公式LINEからのご予約で連泊特典をご用意しています」と一文添えるだけでも導線になります。また滞在中のWi-Fi案内やゴミ出し案内をLINE経由にしておけば、対面ゼロでも「つながり」自体は残せます。
LINEの友だちは増えたのに、直接予約が増えません。何が原因ですか?
多くの場合、受け皿か再訪のきっかけのどちらかが欠けています。友だち追加の先に空室カレンダー付きの予約ページがすぐ開けるか、そして「桜の季節になりました」のような再訪のきっかけを届ける配信をしているかを確認してください。つながりは在庫、配信が営業です。眠っているリストに季節の便りを送るだけで動き出すケースは珍しくありません。
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