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📗 このページは『観光地の店舗集客ガイド』の関連記事です。個別の施策をもっと具体的に知りたい方は、まず親記事からどうぞ。

WHY NOW

なぜ今、インバウンドに目を向ける店舗が増えているのか

ここ数年、海外から日本を訪れる旅行者は再び増える傾向にあります。円をめぐる為替の動きや、旅行そのものが戻ってきたことなど、 背景は一つではありません。「必ずこう伸びる」と言い切れるものではありませんが、 大きな流れとして、街の飲食店・小売店・宿・体験施設が海外のお客さまと接する機会は、以前より増えています。

見逃せないのは、旅行者が向かう先が有名観光地だけではなくなってきたこと。 「地元の人が通う店」「ガイドブックに載っていない一杯」を求めて、路地裏や住宅街の店にも足を運ぶ人が増えています。 つまり、大きな観光施設でなくても、あなたの店が"旅の思い出の一つ"になり得るということです。 だからこそ、身構えず、できるところから受け入れの準備を始める価値があります。

💡 この記事で分かること

訪日客がどうやって店を探すのか/店舗ができる施策を「見つけてもらう・来店ハードルを下げる・満足度・再訪」の4つに分けて整理/何から小さく始めるかの優先順位/よくある誤解——を、これから取り組む方の目線で順を追って説明します。

HOW THEY FIND YOU

訪日客は、こうやって店を探している

施策を考える前に、まず「旅行者がどこで店を見つけているか」を知っておくと迷いません。 言語も土地勘もない旅先で、彼らが頼りにするのは、たいてい手元のスマホです。おおまかに、次のような導線があります。

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検索エンジンで「地名+ジャンル」を英語などで調べる

「Kyoto ramen」「near me izakaya」のように、地名や現在地とジャンルを組み合わせて検索します。日本語が読めなくても、英語やその人の母語で情報が出てくる店は、それだけで候補に入りやすくなります。

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Googleマップで近い順・評価順に見比べる

旅先では「今いる場所から歩ける範囲」で店を探すことがとても多く、地図アプリが実質の入口になります。距離・営業時間・星の数・写真・口コミをその場で見比べ、行く店を絞り込みます。

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InstagramやTikTokなどSNSで"映え"や雰囲気を見る

「どんな料理か」「店の雰囲気はどうか」を、写真や短い動画で確かめます。旅行前から「行きたい店リスト」を作っている人も多く、SNSに載った1枚が来店のきっかけになります。

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OTA・旅行系サイトや予約プラットフォームで予約する

宿・レストラン・体験は、旅行予約サイト(OTA)や予約プラットフォーム経由で押さえられることも多いです。事前に席や枠を確保できる安心感は、言葉が通じない旅先ほど大きく効きます。

口コミ・レビューで「外国人でも入りやすいか」を確かめる

初めての国の店は不安がつきもの。「英語が通じた」「メニューに写真があった」「カード払いできた」といった先人の口コミが、行くかどうかの最後の決め手になります。

共通するのは、来店の前に、スマホの中で「行く・行かない」がほぼ決まっているということ。 料理の腕や接客がどれだけ良くても、この導線のどこかで見つけてもらえなければ、そもそも扉を開けてもらえません。 だからインバウンド施策は、「店の外での見え方」から考えるのが近道です。

FOUR STAGES

店舗ができる施策を、4つの段階で整理する

やることは多く見えても、「旅行者が店と出会って、また来てくれるまで」の流れに沿って並べると、シンプルに整理できます。

見つけてもらう(認知)

まずは導線の中に姿を現すこと。Googleビジネスプロフィールを整えて地図に正しく載せる(MEO)、店名や料理を英語などでも読めるようにする、SNSで雰囲気が伝わる写真を発信する——「探している人に見つけてもらえる状態」をつくる段階です。ここが欠けると、他をどれだけ頑張っても人は来ません。

来店のハードルを下げる(入りやすさ)

見つけてもらえても、「言葉が通じるか」「払えるか」が不安だと足が止まります。写真つき・多言語のメニュー、指差しやQRで見られる案内、キャッシュレス/海外カード対応、事前に席を押さえられる予約——こうした「入る前の不安」を一つずつ取り除く段階です。

満足してもらう(体験・接客)

実際の来店では、完璧な語学より「歓迎されている」という空気が効きます。かんたんな英語のあいさつ、翻訳アプリの活用、アレルギーや宗教上の食事への一言の配慮、日本ならではの体験を楽しんでもらう工夫——旅の思い出になる時間をつくる段階です。

また来てもらう・広めてもらう(再訪・発信)

満足した旅行者は、口コミやSNSで店を広めてくれる、いちばんの発信源になります。良い体験をレビュー投稿につなげる、SNSアカウントやハッシュタグを案内する、次の来日や友人へのおすすめにつなげる——一度きりで終わらせない段階です。

この4段階は、上から順に「入口→中→出口→次」の関係になっています。 どれか一つだけを頑張っても、流れが途中で切れれば成果は出にくいもの。 全部を一度に完璧にする必要はありませんが、「今どの段階が弱いか」を意識すると、次に手をつけるべきことが見えてきます。

WHERE TO START

全部はできない——だから、小さく始める優先順位

お金も人手もかけずにできることから。効果が出やすく、負担の軽い順に並べました。

STEP 1

まず「地図で見つかる」状態にする

無料のGoogleビジネスプロフィールを整え、店名・営業時間・場所・写真・ジャンルを正しく登録します。地図は旅行者の実質の入口。ここが整っているだけで、見つけてもらえる確率が変わります。費用はかからず、いちばん効果が出やすい第一歩です。

STEP 2

メニューを写真つき・多言語で見られるようにする

言葉が読めなくても「これが食べたい」が伝わる、写真つきメニューを用意します。翻訳は完璧でなくても、英語だけでも十分に効果があります。紙でも、QRコードで多言語ページに飛ばす形でもOK。来店の不安を大きく減らせます。

STEP 3

キャッシュレス・海外カードに対応する

「現金しか使えない」は、旅行者にとって想像以上のハードルです。主要なクレジットカードやQR決済に対応しておくと、来店のためらいが減り、客単価にもつながりやすくなります。

STEP 4

SNSと口コミで「雰囲気」と「安心」を積み上げる

店の雰囲気が伝わる写真をSNSに少しずつ投稿し、良い体験をしてくれた方には無理のない範囲でレビューをお願いします。「外国人でも入りやすかった」という声は、次のお客さまの背中を押します。※見返りと引き換えの依頼ややらせはプラットフォームの規約違反なので避けます。

STEP 5

余力が出たら、予約や体験の受け皿を広げる

ここまで整ったら、事前予約の受付や、日本ならではの体験メニューなど、一歩進んだ工夫へ。最初から全部を目指すより、①〜④で土台を固めてから広げるほうが、無理なく続きます。

BUILD THE RECEIVING SIDE

見つけてもらった後の「受け皿」を整えておく

集客の工夫で来店の意欲が高まっても、いざ予約・来店しようとした瞬間に手間取ると、そこで諦められてしまいます。 旅行者は限られた滞在時間の中で動いています。「予約フォームが日本語だけ」「電話しか受付がなく時差で連絡できない」といった小さな壁が、 そのまま取りこぼしにつながります。

だからこそ、集客と同じくらい「受け皿」を整えておくことが大切です。 具体的には、(1)オンラインで、できれば多言語で、24時間いつでも予約や問い合わせができること、 (2)予約が入ったらお店側でも把握・管理できること、(3)来店後の連絡や次回案内までつなげられること。 これらは特定のサービスに限った話ではなく、紙の台帳・予約サイト・自店の仕組みなど、店の規模に合った方法で構いません。 大事なのは「見つけてもらう努力」と「受け止める準備」を、両輪でそろえておくという考え方です。

🧭 「集客」と「受け皿」はセットで考える

見つけてもらう施策(MEO・多言語情報・SNS)にだけ力を入れても、受け皿(予約・多言語対応・決済)が追いつかなければ、せっかくの来店意欲を取りこぼします。 逆に、受け皿を先に整えても、見つけてもらえなければ人は来ません。自店の「今いちばん弱いところ」から、少しずつ両方を育てていくのが現実的です。

※ 本記事は特定のツールやサービスを推奨するものではなく、一般的な考え方の整理です。導入するかどうか・何を使うかは、各店舗の事情に合わせてご判断ください。

COMMON MYTHS

インバウンド集客の「よくある誤解」

身構えすぎて一歩が踏み出せない——その多くは、思い込みが原因です。よくある誤解をほどいておきましょう。

「英語がペラペラでないと無理」

会話が流暢である必要はありません。写真つきメニューや翻訳アプリ、指差しの案内があれば、多くの場面は乗り切れます。旅行者が求めているのは完璧な語学より「歓迎されている」という空気。笑顔とかんたんなあいさつのほうが、ずっと効きます。

「大きな観光地の店でないと関係ない」

旅行者は「地元の人が通う店」「観光地から少し外れた一杯」も求めています。住宅街や路地裏の小さな店でも、地図やSNSで見つけてもらえれば、旅の目的地になり得ます。規模より「見つけてもらえるか」です。

「多額の費用や専門業者が必要」

最初の一歩——地図への登録、写真つきメニュー、キャッシュレス対応——は、無料または少ない負担で始められるものが中心です。「順位保証」「必ず集客」をうたう高額な営業には慎重に。まず自分でできる土台づくりから十分に効果が見込めます。

「一度対応すれば終わり」

旅行のトレンドも、探し方も、少しずつ変わります。写真や情報の更新、口コミへの返信など、無理のない範囲で続けることが、じわじわ効いてきます。完璧を一度で目指すより、小さく続けるほうが結果につながります。

FAQ

インバウンド集客に関するよくある質問

インバウンド対策は、まず何から始めればいいですか?
無料のGoogleビジネスプロフィールを整え、地図で正しく見つけてもらえる状態にすることをおすすめします。旅行者は「今いる場所から歩ける店」を地図アプリで探すことが多く、ここが土台になります。次に、写真つき・英語などのメニュー、キャッシュレス対応と進めると、負担が軽い順に効果が積み上がります。
英語が話せなくてもインバウンド客を受け入れられますか?
はい、受け入れられます。流暢な会話は必須ではありません。写真つきメニュー、翻訳アプリ、指差しやQRコードでの案内があれば、多くの場面は対応できます。旅行者が重視するのは語学力そのものより「歓迎されている」という雰囲気です。かんたんなあいさつと笑顔から始めれば十分です。
小さな個人店でもインバウンド集客の意味はありますか?
あります。旅行者は有名店だけでなく「地元の人が通う店」「路地裏の一杯」も探しています。地図やSNSで見つけてもらえれば、小さな店でも旅の目的地になり得ます。むしろ商圏が絞られる分、地図での見え方や口コミを丁寧に整えることが効きやすいと言えます。
多言語のメニューやサイトは、翻訳が完璧でないと逆効果ですか?
完璧である必要はありません。まずは英語だけでも、写真と組み合わせて「何が食べられるか」が伝われば十分に役立ちます。もちろん、可能な範囲で自然な表現を心がけるに越したことはありませんが、「完璧でないから用意しない」より、「不完全でも用意する」ほうが来店のハードルは下がります。
「必ず外国人客が増える」と保証してくれる業者に頼むべき?
慎重に判断してください。旅行需要や検索の順位は外部の要因やアルゴリズムに左右され、「必ず増える」「順位保証」を確実に約束できるものではありません。誇大な約束や高額な成果保証には注意し、まずは自店で無料・低負担でできる土台(地図登録・多言語メニュー・決済・口コミ)から始めるのが堅実です。
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